はじめに
ウェブ掲載やSNSでのPRなどに使う写真を撮影する技術を身に着けたいと思い、この本を手に取りました。新しくカメラを始めるにあたり、撮影の基本的なテクニックや練習方法を知りたいと考えていました。
結果的に、基本的な用語を理解したことで「なぜそうなるのか?」という興味がわき、自分で調べて身に着けることができました。
概要
本書は、カメラ初心者が1日で基本的な撮影技術を身につけることを目指した入門書です。カメラ選びから始まり、撮影に必要な基本的な「道具」(設定や機能)を体系的に学べる構成になっています。
各章の詳細
Part 1:あなたのカメラを見つける「たった1つ」のポイント ― カメラの基礎知識
カメラ選びの基本的な考え方が説明されていました。そもそも「一眼レフ」と「ミラーレス一眼」の違いすら知らなかったので、とても勉強になりました。最近の一眼レフがミラーレスだとすら思っていました。
どんな対象を撮りたいのかによって注目するスペックや仕様が変わることを学びました。「フルサイズ」や「APS-C」といったセンサーサイズの違いも初めて理解できました。
センサーサイズと焦点距離の関係について調べたところ、センサーサイズが小さいとレンズを通ってきた光の端の方が捉えられず、同じ焦点距離でも画角が狭くなることが分かりました。結果として望遠レンズで撮影したような効果が得られます。例えば、フルサイズ用の35mmの広角レンズをAPS-Cカメラで使用すると、52.5mm(35mm × 1.5)相当の画角になり、フルサイズで50mmの標準レンズを使用した時とほぼ同じ画角で撮影できるんですね。
レンズの選び方についても、撮りたいものに合わせてどのスペックに注目すればよいか説明されていました。また、クリーニングキットや保護フィルターなど、知識がないと考えつかない一緒に買うべきものも紹介されていて助かりました。
カメラ用語集も充実していて、何も知らなかった私にはありがたかったです。それぞれの用語については後の章でマンガでわかりやすく説明してくれているので助かりました。
Part 2:まずはこれだけ!カメラ撮影の「5つ道具」― F値とボケの関係
この章が最も充実していて、撮影の基本となる5つの要素について詳しく解説されていました。
①主役と構図
写真の主役を明確にすることの重要性が説明されていました。「ボケた」写真を撮るためのF値調整について特に印象的でした。F値を小さくする(絞りを開く)とボケる範囲が広くなるという基本を学びました。
なぜ絞りを開くとボケる範囲が広くなるのか気になって調べたところ、絞りを開くとレンズの周辺部まで光を使うことになり、収差(像のズレ)が出やすくなるためだと分かりました。目を細めるとくっきり見えるのと同じ原理で、絞りを開くのは目を大きく開くのと同じなんですね。
絞り優先モードについても理解できました。絞りを自分で決めて、シャッタースピードはカメラが自動で調整してくれる仕組みです。
②ピント(焦点)
AFとMFの使い分けについて学びました。AFでうまくいかないとき(手前にピントが合ってしまうなど)は、MFモードにしてフォーカスリングを回すことで調整できます。
AF方式の調整も重要でした:
- ゾーンAF:どこにピントを合わせるか選択
- サーボAF:動く被写体にピントを合わせ続ける
- ワンショットAF:一度だけピントを合わせて固定
例えば鳥を撮るならゾーンAF+サーボAFを有効にすると、ピントを合わせやすいことが分かりました。
③光、④明るさ、⑤色
順光と逆光の使い分け、露出補正による明るさ調整、ホワイトバランスによる色味の調整について学びました。特に露出補正は、上級者がマニュアルモードで細かく設定する代わりに、初心者でも簡単に明るさを調整できる便利な機能でした。
Part 3:さらにこだわりの写真が撮れる!カメラ撮影の「2つ道具」― 一歩前に出る
⑥距離
「一歩前に出てみる」ことでインパクトのある写真が撮れることを学びました。奥行きのある写真を撮るためのテクニックやカメラの角度の活用方法も紹介されていました。
⑦シャッタースピード
動きのあるものを撮るには、シャッタースピードを早くする必要があります。シャッター優先AFの使い方も理解できました。
Part 4:「あれ撮りたい!」で探す、被写体別の撮影テクニック ― 今すぐ試したい
人をきれいに撮る、動物をかわいく撮る、商品画像を魅力的に撮るなど、具体的なtips集でした。特に猫の撮影は今すぐ試したいと思いました。
実務への応用
Web掲載やSNS用の写真撮影において、以下の点が特に活用できそうです:
- 商品撮影では絞り優先モードでF値を調整し、背景をぼかして商品を際立たせる
- 動きのある被写体を撮影する際は、ゾーンAF+サーボAFの組み合わせを活用
- 露出補正を使って、簡単に明るさを調整しながら撮影
- センサーサイズを理解した上での適切なレンズ選択
良かった点
- 基本的な用語が分かりやすく説明されていました
- 絞り優先モードなど、初心者でもすぐに使える実践的な内容でした
- 被写体別のtips集があって、すぐに試せる内容が豊富でした
- マンガを使った説明でカメラ用語が理解しやすかったです
- カメラと一緒に買うべきアクセサリーまで教えてくれました
改善を期待する点
- より詳しい技術的な仕組みについて、コラムなどで解説があるとよかったです
おすすめ度
- WebやSNS用の写真を撮りたい人に最適
- 一眼レフとミラーレスの違いも分からない完全初心者にも理解できます
まとめ
期待していた「撮影の基本的なテクニック」は十分に学べました。まずは見たまま撮るための基本的な知識を得たので、あとは実践で手を動かして習得したいと思います。基本を理解したことで「なぜそうなるのか?」という探究心も生まれ、より深く学ぶきっかけになりました。